週刊少年ジャンプ

更新していなかった半年分の振り返り-週刊少年ジャンプ2024年3号~35号を振り返って-

2024年7月30日

また更新をしていない間に多くの作品が打ち切りになってしまった。
以前のように毎週更新は面倒だけども、月一くらいのペースで4号分まとめて振り返るのは楽しくやれそうなので、もし更新が毎号できなくてもそのくらいの間隔でまたジャンプの話をしたいなと思う。

この半年間で『呪術廻戦』の渋谷事変編が終了したり、他にも本誌の多くの作品がクライマックスに近づいていっている。
何より『ヒロアカ』なんかはもう来週に最終回を迎えてしまう。
『呪術廻戦』『夜桜さんち』ももうラスボス戦をやっているし、『アンデラ』もかなり後半戦に差し掛かっているのがわかる。

ジャンプ、本当にどうなってしまうんだ?

けれども『あかね噺』『カグラバチ』『SAKAMOTO DAYS』『ウィッチウォッチ』『超巡!超条先輩』『僕とロボコ』あたりの作品は安定した人気もある感じがするし、まだまだ話も続きそう。そして何よりどれも面白い。

なんだかんだで暗黒期だなんだと言われるような悲惨な状況にはならないのではないだろうか?
何よりも私はつまらないと感じる作品もじっくり読むのが好きになってきたので、どちらにせよあまり関係ないかもしれない。

また、この更新までの間に打ち切りになってしまった作品については改めて別記事で振り返りたいと思うので、今回の記事は最新号35号に掲載している作品のみピックアップしていきたいと思う。

呪術廻戦 245話〜264話

もはや懐かしいくだりからの言及だが、大当たり中なら秤の再生はトップクラスらしい。
そして脚を折られても『アンデラ』のアンディよろしく再生した新しい脚で攻撃してる…
鹿紫雲線で既にだいぶ秤の事を好きになっちゃってるので、秤が乙骨を結構気に入ってることに嬉しくなっちゃった。
ここからしばらく(というか現在に至るまで)秤と裏梅は場外戦となるので、この二人の決着がどう着くのかも楽しみだ。
ここまで秤の術式は運要素がつよいというデメリットがありながら、本人の強運で無双し続けているので、どこかでハズレの沼を引いて劣勢になる、みたいな展開も描かれたりするのだろうかと想像してみたくなる。

そして舞台は宿儺戦に戻り日車と虎杖たちが参戦。
日車は死滅海遊編で出てきた新キャラの中で一番好きだったので、彼が宿儺に覚えられるほどの才能を見せつけてくれたのはなんだか嬉しかったが、それと同時にサクッとやられてしまって寂しくもある。そんなに都合よく行かないよね…

そしてそこからは日下部や猪、真希たちが頑張る!頑張るが!頑張っただけで宿儺はやっぱり強い!
このスキルのゴリ押しに味方陣営もゴリ押しをするしかないという流れの中で出てきた、乙骨五条の登場は全く想像していなかったのでかなりビビった。

乙骨がこの後どうなってしまうのか…
魅力的なキャラだし、あそこで役目を終えてしまったとも思えないので、リカちゃんが何かしてくれると信じたい。

東堂も参戦し、虎杖も宿儺の術式を獲得していた。
そして天使も隠し玉としてぶつけてついに虎杖の領域展開!

流石にないでしょと思い続けていた虎杖の術式や領域関係だが、ここで満を持して披露してくれた。

精神世界でのやり取りに次回からはなりそうだが、あんなに宿儺への恨みが積もった虎杖がどこか清々しい表情なのが気になる。

次号も楽しみです…マジで…

SAKAMOTO DAYS 148話〜176話

坂本、カッコいいぜ。

最初読んだ時とかは「結局戦う時は痩せてかっこよくなるのか」と思っていたけど、思ったよりずっとこのたぽたぽおじさん状態で無双してくれるのがなんだか嬉しい。

座頭市戦はずっとスリルがあって無茶苦茶楽しかったんだけど、まさかのそれを打ち破る手が人格コピーによる打破とは思わなかった。どうなっちゃうの…

ついに有月と赤尾の過去が明らかになり、彼をどう救うのか、それとも殺し屋として最後までターゲットを処分するという形になってしまうのか。

バトルシーンの快楽だけで読める、と思っていたけれど有月の話が深掘りされてからは、学生時代の関係性や黒幕の麻樹との因縁などグングンとストーリーにも惹き込まれていった。

師匠と呼べるポジションがいなかったけれど、ギンダカの目覚めによって修行編に入るのだろうか?
最初から最強系の主人公だったので、ここからどういった強化を手に入れるのか楽しみだ。

アンデッドアンラック 188話〜216話

新生ジュイスかわい〜〜〜〜!

アポカリプスまで掘り下げるとは思ってなかったから風子が絆し始めた時笑ってしまった。こいつも救うのかよ。

そしてこの期間で一番アツかったのはやっぱりニコの能力会得の流れ!
しりとり対決の設定も面白いし、それを不忘だから他ループでは瞬殺していたという裏話もかっこいい。
しかし今回のループはまだ能力が発現していない…という緊張感の持たせ方もすごく興奮させられた。
最終的にはこの最終章ではみんな幸せになる、そのためのループなのでなんとかなっていくんだけど、それでも「まあなんとかなるっしょ」という感覚で読ませないでくれるのが本当に追っていて楽しい。

ついにタチアナの悲劇救出まできたが、この場合はどういった形でビリーとの信頼関係を築いていくのかも楽しみだ。

このループに入ってからは、前のループでは見られなかった他キャラたちの掘り下げがふんだんにされるだけではなく、既出のキャラクターたちも前は見えていなかった一面がどんどん見えてきて、キャラとしての魅力がみんな総上げになっているのが嬉しい。

アンディがこのループではどこで何をしているのかというくだり、カッコ良すぎて爆笑しちゃったので、彼と一緒に戦う展開まで本当にワクワクしています。

あかね噺 91話〜120話

ついにあかねが二つ目昇進のチャンスを掴んだ。

ひかるも未熟さを思い知りさらなる武器を探す。ちょっとからしがライバルというよりは良い友ポジションになっているなと思っていたら、そこをちゃんとひかるにイジられていてなんだかホッとした。
この同期3人それぞれがどういうスタイルで落語家として確立されていくのか無茶苦茶楽しみだ…

そしてまいけるの昇進編、無茶苦茶かっこよかった!!!

おっとおや師匠との関係性や、まいける自身のパーソナリティを掘り下げながら、演目自体の面白さや魅力をまたまた見せつけてきた。

そして何よりあの意地悪な師匠の"嘘がない"という嫌さがこんな形で響いてくるとは。

本当に漫画が上手くないですか…?

単行本、全部買ってます。何度でも読み返せる。そして落語が見たくなる。

アニメ化、待ってます。

僕のヒーローアカデミア 410話〜429話

超おもしれ〜〜〜〜!!!!

まさかオールフォーワンを最後に倒すのがかっちゃんになるとは思わなかった。

デクを追って追って、死柄木と一心同体と化したもう一人のボスをかっちゃんが倒し、そして死柄木の方はデクがしっかりと決着をつける。
こんなに嬉しいしかっこいい展開になるとは。

死柄木との戦いも、デクがワンフォーオールを手放さなければならないという流れで葛藤が少し描かれるのもグッときた。
そうだよね…勝ち筋がそれしかないとはいえ、自分の運命を変えるきっかけでもあり憧れの師からもらった大切な個性だもんね…

けれども最後の最後は死柄木(転孤)との対話をして戦いが終わった。

この後一体どうなるのかと思ったら、長きに渡った轟家の話の決着、そしてその後の街の様子。
新たなヴィラン誕生を匂わす不穏な少年もまさかのおばあちゃんによって救われた。

死柄木陣営のヴィランたちに対して「なぜヴィランになったのか」を掘り下げていたからこそ、ここで「全てのヴィランはヴィランになる前に誰かの助けを求めている」という解決法に帰結した。

社会に対してオールマイトは平和の象徴がいるからこそ皆が安心できるという戦い方をしてきたが、デクはそうではなかった。
デクの力だけではなく勇気や行動が伝播することで、全ての人が個性とは無関係にその手を誰かに差し伸べるという”ヒーロー性”を発揮できる社会を作ってしまった。

こんなに輝く結末があるんですね…

そして次号最終回!
本当に書くべきところを全て描き尽くしてきた漫画だと思うので、どんな終わり方でも本当に楽しみです。

アオのハコ 130話〜159話

それぞれの試合が終わり、ついに周りに対しても公表カップルに!

本当に良かったね…

もうこのカップルは安心して見ていられるから、やっぱりそろそろ菖蒲や雛たちの恋愛がそろそろ展開されていくのだろうか?

恋愛漫画といえば並列して友達カップルの話も進んで行きがちだけれど、本作は本筋のカップルを本当にじっくり描いてくれているので、もしかしたら主人公を匡に交代して第2章とかも有り得なくもないのかもしれない。

どうにせよジャンプでこんなしっかりと高校生活を誠実に描いてちゃんと人気になっているのが本当にすごい。

ONE PIECE 1102話〜1121話

ベガパンク、YouTuberになっちゃった。
ガーシーも顔負けの暴露チャンネルだ。

だいぶ種明かしのフェーズも佳境になってきた。

正直あまりワンピースは熱を持って折ってきていないんだけど、やっぱり見届けたくなる。
船員たちのリアクションがキャラの記号的な物ばっかりになってきて、やり取りを見ているというよりは何かをなぞりながら進んでいくのを眺めている感覚に近いからすごく退屈ではあるというのが個人的にはすごく読んでいてしんどい。

けれど最新話での最後のページでヒグマ再登場説が出ているのは流石に笑ってしまった。
でも『呪術廻戦』では本当にミゲルが再登場したりしたしな…

ウィッチウォッチ 137話〜165話

育児編がなんでこんなに面白いんだ。

学校の道具に全部名前をつける回、無茶苦茶面白かった。

今週号では久しぶりに学校のドタバタが見れた。
だけどやっぱ乙木家であのメンバーがわちゃわちゃやっている回が好きだな。

137話のタイトルが「王様になれ」でまたピロウズネタをやっていて嬉しくなった。

カグラバチ 14話〜43話

面白すぎる。

面白さに反して掲載順が低すぎるような時期も超えて、ガンガン前の方に乗るようになってきて嬉しい。

今回の敵として立ちはだかる京羅も敵としての風格がしっかりあって、ちゃんとハラハラしながら読み進められる。
しかもそんな中で相棒関係だったり父の因縁だったり過去回想だったりを色々しているのに読みやすいからすごい。

暗い主人公だけどアツい、チヒロがどんどん頼もしくかっこよく見えてくる。
そしてハクリとの信頼関係にも説得力が増してきたし、この二人のバディとして活躍がこれから楽しみ。ハクリの蔵のポテンシャルは今回のフェーズでしっかり見せてくれたし、チヒロの武器庫的な感じの役割も果たしながらトリッキーに二人が一緒に戦うみたいなバトルもあるのかしら…とワクワクしている。

演出の付け方とか画面の構図のかっこよさとか、総合的な"絵を描く技能"としての高さを描き込み以外のアプローチでも見せてくれるから、ストーリーだけじゃなくて絵も楽しい。

次の看板は『カグラバチ』です。

逃げ上手の若君 138話〜166話

本誌じゃないですが、アニメ、無茶苦茶いいですね。

この作者ってシリアスなトーンを描くのが無茶苦茶苦手なんだろうな(逆にいえばテンポのいいギャグ感を混ぜるのが得意)と思っていたけれど、劣化ボーボボみたいなギャグもアニメではポンポンと進んでいくので、漫画ほど気にならなかった。

"良い作画"の殴り合いみたいなアニメ戦争の中で真正面から「作画すげえって言わせてやる」と言わんばかりの鬼ごっこシーンは、バッチバチに仕上げていてカッコよかった。

本誌の方もだいぶ盛り上がってきた。尊氏も乱入してまた戦局が大きく乱れそう。

僕とロボコ 166話〜195話

ちょこちょこ続きモノ書かれる話が増えてきたけど、ちゃんと各回が面白くて嬉しくなっちゃう。

釣り編も作者の趣味回かと思ったのに面白かったし。すごいこの人。

今回のSF編も1日でがっつり馴染んでるくだり笑いました。

本作はゆっくりのんびり長く続いてくれたら嬉しい。
本当のことを言うなら同じくらい『高校生家族』も終わらずにずっと続いていて欲しかったけどね…

超巡!超条先輩 1話〜24話

おもしれ〜〜〜!

絵柄も可愛い〜〜〜!

ギャグもキャラへの認識のバランス感覚がいいのか、バタバタしたり大迷惑騒動になってもちゃんと愛嬌がある感じに締めているのもギャグ漫画自体のうまさを感じる。
なんだか『銀魂』とかがよくやっていた、誰かが大損こくような迷惑をかけた奴はきちんと痛い目を見る、みたいなお騒がせキャラへのヘイト管理がしっかりしているから、その間間でキャラの愛着が湧きやすいエピソードも入れてくれるもの相まって登場キャラがどんどん魅力的に感じられる。

銀さんタイプの主人公像ってちょっと久しぶりに出てきたから懐かしい感じもあって嬉しい。

何気に毎週楽しみ。

夜桜さんちの大作戦 207話〜236話

双子の能力覚醒だったりの修行パート、本当に本当に作者は自分のキャラが好きなんだな…という気持ちになった。

師匠との戦いや龍さんとの戦いが繰り広げられたけれど、この辺りは最初から読んでないとあまりそのキャラたちとの関係性が掴めないから乗り切れないな…という寂しさを感じながら追っていた。

どっちにしろ全然ハマっていない漫画ではあるからあまり関係ないかもしれないけど。

キルアオ 34話〜63話

世代的にあまり合わないだけかな…と思いながら読んでいたけど、そろそろ本当につまらなくなっていってませんか…?

自分の感覚がわからなくなってくる。
『鵺の陰陽師』とかは全然自分の好みじゃないなと思いながらも、読んでいて楽しかったり「盛り上がってきたな」といった実感があるんだけど、本作に至っては本当にそういったものがない。

殺し屋のおじさんですよね…?という前提がどのシーンも邪魔をしてくるというか、最初の設定の時点でこっちが飲み込めていないせいでずっとむせ返っているような状態。

2学期に入ったら流石に他の幻獣(ユニコーン)たちの登場や、製薬会社の陰謀などの話で盛り上がってくるのだろうか…?

鵺の陰陽師 31話〜60話

そんなこんなで全然ハマっていないながらも全然嫌いではない作品。

ただ全体的に物語やシーンの見せ方が雑に感じてしまうせいか、あんまり雑誌に載っている漫画を読んでいる気分になれない。多分刺さっていない自分の受け取り方の問題なんだろうけど。Twitterに載っている漫画を読んでいる時の距離感というか、熱量に近い。

輪入道のバトル自体はそんなにテンションが上がらなかったんだけど、このキャラ輪入道なのか!という設定のアツさはあった。

でも結局この漫画ってごちゃごちゃ設定がさらっと増えるのに、描写のウェイトは圧倒的に女の子たちとのイチャイチャなんだよな。

ひまてん! 1話〜4話

小中学生の時にジャンプでやっていた恋愛漫画の再放送を見ているみたいな感じだけど、しばらくこういった恋愛漫画はジャンプでやっていなかった気がするし、実家の味みたいな感じで気にせず読める。

全く展開に驚くことがなく、「そうなりますよね」をひたすらし続けているから、多分形式でいえばロックンロールに近い。

願いのアストロ 1話〜15話

『東京卍リベンジャーズ』の作者がジャンプで王道漫画を連載!みたいな感じだったけど、能力バトルとしても極道ものとしても味の薄い作品でびっくりした。

絵が上手くてすげ〜となる。

悪祓士のキヨシくん 1話〜6話

こっちは小中学生の時にサンデーでやっていた少年漫画の再放送を見ている感じ。

技名の読ませ方が絶妙にダサいのはギャグだと思って読んでいたら、なんかガチっぽい。

『金色のガッシュ‼︎』みたいなど真ん中のアツさで突き抜けていく作品になったら嬉しいなと思いながら、最近は少し楽しみになってきた。

極東ネクロマンス 1話〜14話

前作ではちょっとワクワクしてきたところで打ち切りとなってしまった作者だったので、今回はどんな作品になっていくのかなと割と期待しながら読んでいたら、今週話のセリフの多さにビビることになった。

なんか話畳に来ていない???前もそんな感じで終わってなかったっけ…?
前もボスっぽいのと相棒兼師匠ポジションがぶつかってそのまま終わんなかったっけ…?

不安です。

さいくるびより 1話〜12話

自分の中でハマりはしないけど、なんか良さはわかるといったなんとも言えないポジションにいる作品。

こんな味噌汁みたいな安心感の作品が一本ジャンプにあって欲しいなとも思うので、スッと消えるように打ち切りにはならないで欲しいなと思いながら、のんびり読んでいます。

妖怪バスター村上 1話〜7話

こっちは小中学生の頃にコロコロコミックでやっていた作品の冷笑バージョンを見せられているような感じ。

絵柄もギャグのトーンもあまり好みに合わないので、なかなかハマることは無さそう。

[打ち切り]

更新していない間に打ち切りになってしまった作品たちはこちら。

  • アスミカケル
  • 魔々勇々
  • 暗号学園のいろは
  • ツーオンアイス
  • 累々戦記
  • Dear Anemone
  • グリーングリーングリーンズ

どういうことだよ。

『アスミカケル』『魔々勇々』『暗号学園のいろは』『グリーングリーングリーンズ』は絶対に残っていて欲しかった…
どれも面白かったと思うんだけどな…

というわけで、今年の前半に打ち切りになってしまった作品は改めて別の記事で振り返ります。

それでは。

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