眼鏡

オーソドックスで丁寧な仕事を眼鏡で日常に -OLIVER PEOPLES / Sir O’MALLEYについて-

私は普段はメガネをかけていることの方が多い。

メガネ6割、コンタクト4割くらいの感覚だ。

現在コロナ禍が続き、マスクをして外出をするため、メガネが曇るのも面倒でコンタクトの頻度が上がっているが、どうにせよ、そういったものを身につけないと生活がままならない程に視力が低い。

以前はメガネをかけるのが嫌いで、極力コンタクトをつけるようにしていた。
他の人も、眼鏡からコンタクトに切り替えた人は、眼鏡に戻ることをあまり好まない印象がある。

しかし私はお気に入りのメガネというものを手に入れてから、メガネをかけるのも素敵じゃないかと思うことができたのだ。

メガネをオシャレとして認識しているのは、だいたい目が悪くない人な気がしてしまう。
メガネをかけてもかけなくても視界が変わらず、目のサイズや輪郭の歪みも気にならない人は、気軽にメガネをかけたり外したりできる。

メガネ当事者がメガネを楽しまなくてどうする。という話である。

そんなわけで、メガネを楽しむようになった私のお気に入りのメガネたちを少しずつ紹介していきたいと思う。

卑屈なことを書いてしまったが、もちろん私はアンチ"目が悪くない人の眼鏡"というではない。
素敵なフレームは目が悪い人にも目が悪くない人にも愛されるべきだ。

気になるメガネだと思ったらぜひチェックしてほしいし、よければ私に可愛いメガネを教えてほしい。

それでは今回紹介していくのは、オリバーピープルズの『オマリー』だ。

OLIVER PEOPLES / Sir O’MALLEY

オリバーピープルズの眼鏡

オリバーピープルズ(OLIVER PEOPLES)は、1986年にアメリカ・ロサンゼルスのハリウッドにて創業をスタートさせたアイウェアブランド。

創業メンバーは、ラリー・レイト(Larry Leight)と弟のデニス・レイト(Dennis Leight)、ラリー氏の友人であるケニー・シュワルツ(Kenny Schwartz)の三人。

長い歴史とともに多くの信頼とファンを持つ老舗の眼鏡ブランド。

映画や雑誌に写っているモデルの眼鏡やサングラスを調べると、半分まではいかなくとも3分の1くらいはオリバーピープルズのものだったりするくらいにはメジャーなブランドだ。

ヴィンテージ系のデザインを軸に、現代でもかけやすいアップデートを仕掛けた、ハイスタンダードな眼鏡を作り続ける頼もしさがある。

高級路線のブランドや、工芸品的な技術料が伴う高額な眼鏡と並ぶ人気を持つにも関わらず、比較的抑えめの価格設定なこともあり、ハリウッドセレブがかけるような眼鏡でありながら、大衆にも愛されるポジションを持っているのもその魅力の一つだろう。

年季が入ってしまっているが、ブランドロゴが可愛い眼鏡ケースだ。

オマリー(O’MALLEY)とは

オマリーは、オリバーピープルズのブランド創業当時からあるロングセラーモデルの一つ。

クラシックシリーズの復刻などで新作に再登場することも多い。

穏やかな丸みを帯びていて、下部が細く絞られている形状のセルフレーム(プラ系の素材)の眼鏡だ。

最近は大きめの丸メガネが流行っているが、眼鏡としての主張も強すぎず、顔に馴染みやすいフォルムだ。

どこでも馴染むクラシックさが魅力の定番シリーズ

私が持っているオマリーは、『ミラーズオース』というスーツブランドとコラボした際に復刻されたモデルものだ。

『ミラーズオース』はラルフローレンでデザイナーをしていたミラー兄弟によるもので、彼らのスーツと合わせることをイメージして取り上げられたのが、このオマリーになる。

クラシックな雰囲気はスーツの時はもちろん、普段からシャツやジャケットを羽織ることが多い私にとっては、いつでもぴったりとハマる眼鏡となった。

クラシック路線でありながら、節々に感じる丁寧な仕事

よそでもよく見る形の眼鏡なだけに、他の眼鏡との違いがあまり目立たないという面ももちろんある。

しかし、オリバーピープルズの眼鏡は見れば見るほど、その仕事の丁寧さを実感することができるブランドだ。

こうして蝶番の金具を見てみると、さりげなく彫金されているのがわかる。
そしてツルの内部に透けて見える芯材にもオリバーピープルズの「〇〇▽▽□□」のロゴが彫り込まれている。

モダンと呼ばれる先端部分にもロゴが入っている。

このカラーは、深い茶色の本体となっているが、リムの下部が半透明になっていくグラデーションがかかっているので、顔に馴染みやすい。

単色のメガネだと眼鏡だけがパキッと前面に出てしまい、「服に着られている人」ならぬ「眼鏡にかけられている人」になってしまうことが多い私にとっては嬉しい仕様だ。

眼鏡の細かいところなど、普段は気にならないし、顔にかけてしまうとほとんど分からないことも多い。

しかし、こういったクラシックな眼鏡はでしゃばらないからこそ光る魅力があるのだ。

さりげない彫金や、形のバランスの良さは、その"目立たなさ"にこそデザイン的な工夫と工芸美が込められていると言えるだろう。

まとめ

眼鏡を何本か持っている私だが、服装や合わせやすさから、この眼鏡をかけることが一番多い。

メタルフレームの鼻当てがカチャカチャと揺れるような気がして落ち着かない、というタチなので、セルフレームは収まりが良く好んで着用するのもデカい。
しかし、どんな時もしっくりくる感じを得られるこのオマリーは、私の眼鏡の中でも常にスタメンに居座るスタンダードさがある。

かつてコンタクトの方が好きだった私を、「眼鏡も素敵じゃん」と変えてくれた眼鏡。

一本あればどこでもスッと馴染んでくれるセルフレームの眼鏡を探しているのであれば、私は迷わずにオリバーピープルズのオマリーを推そう。

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