週刊少年ジャンプ

『ヒロアカ』で号泣、『鵺の陰陽師』で困惑-週刊少年ジャンプ2023年34号(7/24)について-

2023年7月24日

表紙は『ONE PIECE』

Netflixによる実写ドラマ化が発表された時は驚いたが、その気合いの入り具合から普通に楽しみになって来ている。

私は元々少年漫画の実写化とかには特に変な期待をしないタイプなのもあるかもしれないが、思っていたよりしっかりエンタメ作品として作り込んでいるのがティザー映像などからも伺える。

『ONE PIECE』予告編 - Netflix

すげ〜〜〜

配信は8月末かららしい。
楽しみです。

ONE PIECE

コビー無茶苦茶強いやんけ!!!

ここで眼鏡のへっぽこ時代の回想が入るの、これからドラマで昔のコビーがまた描かれるタイミングだと思うと尚更アツいですね。

そしてコビーたちに海軍の未来を託し、ガープはクザンの手によって倒された。

あくまで"消息不明"と書いているので今後どうなるかはわからないが、戦闘にはもう出てこないだろうな。

クザンも少し辛そうだ。
登場時からずっといいキャラだな、クザン。

今までは「青キジ」と認識していたけれども、このガープとの戦いを通してクザンと呼びたくなるような、そんな展開だった。

SAKAMOTO DAYS

南雲の「この世界は才能がないやつよりも、いい奴から死んでいく」というセリフから、南雲は豹の才能を認めていたという事がわかり胸がキュッとなった。

豹自身は「俺は坂本や南雲のようにはなれないから努力するしかなかった」と言っていたが、少なくとも南雲にとって彼は「才能のあるいい奴」だったのかもしれない。

そして有月の二重人格を匂わす会話から、晶の登場!

坂本の目の前でまたリオンの死をフラッシュバックさせるような出来ことは起きてほしくないな。

次回で戦闘センスを覚醒させた晶がどう戦うのか、そして坂本たちはそれを止めることができるのか楽しみだ。

ウィッチウォッチ

ジキルはエナジータンク要因かと思っていたけれど、チョッパーのランブルボールのような感じでハイドに交代して戦闘してくれた。

そして敵の能力を見破る展開、やっぱりワクワクしますね。

同時に描かれる、人として扱われなかった黒魔女の過去。

この辺りのやり取りの粋さは作者の得意技だなと改めて思う。

アオのハコ

あら〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

もうずっとこれでいいよ。

「私は先輩だから呼べちゃうんだよ」

だって。

あら〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

アスミカケル

やっぱり競技シーンはすごく面白い。

打撃で削っていくのではなく、捉えたら失神まで持っていけるグラップラータイプという主人公の設定も、こういった逆転の展開で生きてくるし、しっかりアツかった。

ここであっさり勝利とはなるわけがないが、ここからの兄との因縁にどう向き合うか楽しみだ。

僕とロボコ

チャットGPTに乗っかってきた。

しかも続くのかよ。

クソゲー攻略ってどの時代も盛り上がるよね。

キルアオ

超次元フットボール漫画だ。

根性の曲がった中学生に説教しながら主人公が無双していく方向性で固まったみたいです。

私が読んでいる感触以上に掲載順が高いと感じている本作だけれども、やっぱりなろう系の時代にマッチしているという事なのだろうか。

中学生だけど実は最強の殺し屋、という設定が現役中学生をワクワクさせてくれるのはわかるけれど、こんなんでもいいのか。
本当にいいのか?!

アイスヘッドギル

遠心力によるパワーの上乗せがあるから子供でも扱える斧術という設定がしっかりしているなと感心した。

回転数を上げればパワーは上がるが、戦闘中にそんな隙はなかなか無いという駆け引きもちゃんと用意されている。

そして次はリッチの群れとの戦闘。

多数戦ということで、仲間との協力戦を見られるかもしれない。

今回バトルが結構読んでいて楽しかったので、ちょっとずつ期待値が上がってきた。

殺陣ロール

縦ロールを使った戦闘シーン、無茶苦茶かっこいいですね。

バトルシーンの派手さや、手榴弾を投げるところやトドメのシーンのカメラワークとかもかっこいいし、高速戦闘の集中線をコマ割りに使ったりする遊び心とか、いろんな要素が楽しい読み切りだった。

しかも大量の便利な爺や達は、今まで成敗してきた恐怖で枯れた組長達というちょっとした回収まで仕込んできた。

ジャンプ+とかで連載してそうなレベルだ。
どの要素も無茶苦茶上手い…すげ〜〜

ブラッククローバー

思った以上にワンパンで決めていてもはや笑ってしまった。

びっくりするくらい駆け引きのないラスボス対面だ。

もうこれ次が最終回でも全然いいんじゃないかな。
最強の魔法に対して、魔法の無効化能力持っているなら、ここからワクワクする要素もう無くないですか…?

暗号学園のいろは

B組の速攻作問もかっこよかったが、匿名さんの即答展開もかっこいい。

バトルじゃなくてこう言った謎解きバトルでもかっこよく見せてくるのすごいなと思う。

このルールで言及されてないなら実行しても反則じゃないというスタンスで振り回していくの、相変わらず痺れる。
キャラデザ的には匿名さんは目隠しマスクをしたままの方が好きなんだけどな…とは少し思う。

そして濃姫さんの尻尾がとられた。

このバトル、尻尾がとられても、まだここから謎解きでのバトルもあるのでワクワクして良い。

夜桜さんちの大作戦

凶一郎、かっこい〜〜〜〜

本当に最後の数ページを書くためだけに毎回長々と茶番をしている。

けれど糸目の紐使いという設定は無茶苦茶少年漫画としてくすぐられるところがあるので、なんだかんだ凶一郎が無双するシーンは好きだったりする。

だけどこの双子と家族達の絡みが退屈すぎるのはずっと変わらないな。

アンデッドアンラック

ファンは仲間にはならないか…

と思いきや、風子に完全にいいように使われている。
どんどんファンさんが人間らしくなってきて嬉しい。

テンポよく進んでいくので数えていなかったけれど、もう否定者は13人も集まっていた。
そして残り11人。

やっぱりリップたちの救済は大事なシーンだと思うので楽しみだ。

次のターゲットは力。

風子が憧れていた普通の高校生を形だけでもやれていて、よかったね…となった。

記憶改変のシステムがあるので、こういう無茶も通せてしまう設定がすでにあるの強すぎる。

あかね噺

落語家の得手不得手をちょこちょこわかりやすい比喩で描いてくれるから、作中で描かれる落語家の凄さに全く置いてきぼりにならない。
漫画がうますぎて、無茶苦茶読みやすい。毎回すごいなと思う。

そして父の志ん太が久しぶりにしっかり登場!
このシーンのために取っておいたんだな…

観客を圧倒するのではなくて、共感を誘う芸。
この説明があることで、この領域まで踏み込めた凄さがしっかりと伝わってアツかった。

そしてライバルとして闘志を燃やしていたひかるの表情の描き方もグッときた。
以前であれば悔しそうに唇を噛み締めるようなキャラだったかもしれないが、ここではあかねの実力に対する畏怖のようなものを感じる表情で高座を見ている。

この二人の対決、ずっと見たいです…

僕のヒーローアカデミア

お茶子は唯一、トガの過去も今も受け入れ対話をして、そして"これから"にも向き合ってくれていたんだなと感動した。

変身能力で輸血をしてお茶子を助けるなんて、こんな展開予想していなかったのでだいぶショックだ…
けれどもトガが好きに生きるということは、トガの望む世界にお茶子がいることなのだ。

「戦いは避けられなくてもその奥にあるものを無視したくない」というお茶子の信念がしっかりトガの心を救済してくれた。

トガはヴィラン名を付けずに自分のままでいたが、それが最後のお茶子との「ヒミコちゃん」「はぁい」というやり取りで涙腺が爆発した。
自分がしたいようにする、ということと同時に、彼女は誰かに理解されて名前を呼んで欲しかったのかもしれない。

お茶子がいて、トガと出会ってくれて本当に良かった。
お茶子がヒーローで本当に良かった…

本当に本当にいい回でした。

ヒロアカを読んできて一番胸が痛くなった。
無茶苦茶悲しいけれど、素晴らしいシーンでした。

鵺の陰陽師

前回水着でふにゃふにゃやってたのに、むっっちゃくちゃ幻妖退治が始まっていて爆笑した。

ヒロアカの感動が吹き飛んだ。
なんなんだよこの漫画。

しかも討伐シーンになってから無茶苦茶セリフ増えるじゃんか。

すげーちっちゃいコマですげー喋るじゃん。
ペース配分どうなってるんだ。

しかもあくまで女の子キャラとドキドキしながら会話するシーンで締めるのか。

なんかバトルシーンをさっさと終わらせて、早く可愛い女の子を描きたいみたいな感じなのかな。

いろんな異様さが逆に面白くなってきてはいるんだけど、この掲載順は奇跡だと思う。

逃げ上手の若君

前回のドSキャラみたいな味付けが、まさか味方を鼓舞する技術のように描かれるとは思っていなかったので感心してしまった。

そして時行の奇襲が成功。

キャラの濃さで説明パートも退屈させず進めて、戦パートはちゃんとわかりやすく描いてくれるの、本当にありがたい。

話もそれなりの長さになってきたが、面白さがずっとダレずに続いている…すげ〜〜

テンマクキネマ

音楽制作で秋津との関係性も見えてきて面白かった。
前に描かれた島田の演技シーンでもそうだったが、少しずつ新市の人望が監督としての素質を裏付けていく展開は読んでいてワクワクする。

けれど最後の「撮影は佳境だ!」というくだりで「そうなの?」となってしまったのは相変わらず。

前回気にしていたように、登場人物同士の関係性が描かれていく面白さはあるけれど、肝心の「渚」の全貌がわからないことで、作品を少しづつ完成に近づけていっているという実感をあまり読んでいて感じられないのが大きく影響している気がする。

「渚」制作はどうやらもうクライマックスらしいが、完成作品がどう描写されるのか…
もしかしたらそこで読者をしっかり引き込むために伏せているという可能性もあるので、あんまりブーブーいうべきではないのかも。

一ノ瀬家の大罪

崩壊した本当の家族よりも、痛みがわかる擬似家族。

これはこれで夢の世界に逃避しているのと結果変わらない、という展開なのだろうか。

颯太の現状がまた予想の斜め上をいくような流れだったので、またもや振り回されている。

作者への信頼から、面白くまとめてくれるとは思うんだけど…
どこか「これどうすんの…?」という不安がずっと漂いながら応援しているところはある…

まじでこれどうしていくんですか…?
不安なような、楽しみなような。

人造人間100

自己犠牲は手段であって目的ではないと説く絢子さんのシーン、よかったなぁ。
こういうところでの説得力の強さがこの作品の魅力だと思う。

ふわっとした正論で突っ切らないのはダークファンタジーの鉄則だなと感動。

けれどもここでNo.99が起動したことで「あ、もしかしてもう打ち切りに向けて準備していますか…?」と一気に不安になった。

丁寧に丁寧に人物を描写してている作品なので、すごく贔屓目に見ている節はあるけれど、そろそろ終わってしまうのだろうか…

結構好きなんだけどな…

アンケート、入れようと思います。

ドリトライ

敵の心の弱さが露見してきたことで、主人公の「心が強えんだ!!!」と勝つビジョンが見えてきた。

やっぱりメンタルとフィジカルのタフさで勝つ!を通していく感じなのだろうか。

『アスミカケル』がしっかりと競技的な面白さを見せてくれる分、殴り合いの地味さを感じてしまうのが正直な感触かもしれない。

まとめ

今週はなんといっても『ヒロアカ』があまりにも良すぎた。

本当に良かった。眩しかった。
このシーンを読めて良かったと思う。

『あかね噺』での満を持しての父の描写も見れて、染み渡るような満足感がある週だった。

そして改めて触れておきたいのは『殺陣ロール』だ。
無茶苦茶クオリティー高くないですか…?

キャラデザと絡めたバトルは見ていて楽しいし、しっかりバトルの見せ方も惹きつけてくる画力があって、主人公の信念もしっかり描き切って締める。

こんなに満足感がはっきりと実感できる読み切りは久しぶりだったので、感動した。

作者の小園江ナツキさんって『ウパ野ルパ子は一般人』の方だったんですね。

あの読み切りも続きが読みたくなる作品だったけれど、今作のようなド派手なバトルも描く人だとは思わなかったから名前を検索してびっくりしました。

連載で小園江さんの作品を読みたいなと思う。

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