週刊少年ジャンプ

見たい物を見せてくれる『ヒロアカ』。そして『高校生家族』の完結 -週刊少年ジャンプ2023年12号(2/20)について-

2023年2月20日

今週の表紙は『SAKAMOTO DAYS』

人気も物語の展開も絶好調の本作。
最初はギャグ漫画テイストだったのに、嘘みたいに絵が上手くなって、無茶苦茶バトルが熱い漫画に成った。

こういう進化があるからジャンプ作品はなかなか気が抜けない。

SAKAMOTO DAYS

坂本の学生時代編突入。

坂本、南雲、赤尾のTOP3の無双が見れるのが嬉しい。
やっぱりバトルかっこいいな。
坂本のその場にあるものを全て武器として使うスタイルはこの頃からみたいだ。

しかしチラッと出てきた学生時代の有月は地味で目立っていない存在っぽい。

因縁のスラーとなるまでにどんな過去があったのか、そして昔の活躍っぷりが見れるのが楽しみだ。

ウィッチウォッチ

ここまで「ニコが黒魔女になるわけがない」とフられると、黒魔女になってしまう流れがありそうな気がしてしまってソワソワする。

『SKET DANCE』でもやけに秋が長い時期があった気がするけど、本作も次の新月までゆっくりゆっくり話が進みそうだ。

学園ものは学校のイベントなどで描くものがあるけども、本作では学校生活を中心に書いているわけではないので、なおさら時間の感覚がおざなりになりそうだ。ずっとワイワイしてて欲しいくらいだけどね…

ONE PIECE

ONE PIECEももはや『ハンターハンター』みたいなややこしさになってきた。

同じ状況の複雑さと人物の多さなのに、なぜONE PIECEではこんなにワクワクしないんだろうか…?
"キャラサービス"的なセリフのやりとりが6割だからだろうか。

アラバスタ編あたりを読み返したら読みやすさで失禁するんじゃないだろうか。

しかし来週から元CP9の二人と共闘することになりそう。
カクが好きな私にとっては嬉しい展開なので、楽しみにしたいと思う。
覚醒麒麟バージョンを観れるのだろうか…?!

アオのハコ

松岡先輩、嫌なやつやなーーー

ここは大喜になんとか勝ってほしいけれど…

そして夢佳と千夏の対峙。
中学時代の家庭の事情について話していなかったことを責めてしまう千夏。

千夏もあまり自分のことを話す方ではないような印象があるのでなんだか辛いシーンだ。

「自分にも教えて欲しかったことを教えてもらえなかった」ということで怒りとか悲しさを覚えることに私はあまり共感が出来ないのだけれど、このシーンがどう着地するのか不安になる。

他人に自分のことを話すのって結構精神を消耗する行為だと思うんだけど、そのコストを払わなかったことに怒られても「この人、エゴすごいな」と引いてしまう気がするので、これによって千夏と夢佳の間にある亀裂が深くなってしまう気がしてならない。

大気の直向きさは今まで"良さ"として描かれてきたけれど、この二人の関係に対して余計な正義感で変なことをしてしまわないか心配だ。

僕のヒーローアカデミア

ジェントル…かっこいいぜ…

そして経営科たちの理念を聴き、自分の犯そうとしていた罪を省みることができたのも良かった。

そしてラブラバが経営科の生徒たちも「ヒーロー」と呼んでいることにグッときた。

愛によってヒーローに成ることができたジェントル/ラブラバと、愛によってヴィランとして完成してしまったトガちゃんの対比にもなっているような展開が面白いがなんとも辛い…

そしてここで士傑高校のヒーローたちが参戦!
アツいぜ本当に。

僕とロボコ

今回はバトル漫画のあるあるをいじり倒す回だった。

ノリはコロコロコミックなのに今でも笑えるのは、一体他作品と何が違うんだろうか。

ロボコを読むと元ネタとして引用されがちな漫画をちゃんと読みたくなる。
なんだかんだでドラゴンボールとかを途中までしか呼んでいない私はこういったよくあるパロディを見るたびに少し引け目を感じてしまう。

あかね噺

父の思いを報いるというあまりはっきりしない目的をもとに動いていたあかねだが、名跡を残すという具体的な目標が登場した。

序盤で登場していた魁生が大きな乗り越えるべき存在として行く手を阻むことになりそうだ。

と、思いきや、高良木ひかるがここで再登場!
すっかり友達ポジションになっていたからしと違い、彼女はあかねとバチバチにやりあうライバルになりそう。

まさかの同じ阿良川一門に入っていることも判明。
演技力が武器の彼女がうらら師匠から技術を盗むことで、あかねとは違うアプローチで落語家として成長していきそうで楽しみだ。

ブラッククローバー

今まであまりパッとした活躍がなかった七人衆だったが、ここからが活躍の本番だった。

あくまで大将への信頼があるからこそ七人衆が強くあれるという展開はアツい。

魔力(妖力)を持たないからこそ出来ることがアスタにもあるのだろうか。

この辺りは今まで本作を読んでこなかったからこそ着いて行けていない悔しさがある。

アンデッドアンラック

テラーも仲間を死なせないために通信兵になったのに"不通"の能力に目覚めてしまい、悲劇に見舞われていたようだ。

しかしここでユニオンの到着!
否定者戦争がついにスタートしてワクワクしてきた。
戦力としても集まってきたので、否定能力で協力をしまくって勝つ姿が早く見たい。

それにしてもビリーとテラー、いい奴らだな…
隠し事をしなくて済むビリーと仲間になれるのが嬉しくてたまらない。

マッシュル

マッシュの敗北(?)

私はこの漫画にあまりハマっていないのだけれど、友人が「マッシュルはなろう系と同じ"俺つえー"の最強っぷりを楽しむ漫画」と言われてしっくりきた。

どうもなろう系が全然好きになれない私にとって、主人公がずっと最強なだけの漫画はどうにも退屈に感じてしまう。

最終章っぽいが、これまでの流れで主人公の最強っぷりを揺らがすような展開があったのならば、完全に私の読み始めるタイミングが悪かったんだな…と思う。

逃げ上手の若君

上に立つ大将としての立ち振る舞いを知っている主人公。

「御成敗式目」という言葉も何年振りに見ただろうか。

歴史ではあまり深掘りされない人物を主人公においた本作だったが、この辺りから歴史の授業で習うような存在を出しくるのは上手いなと思う。

歴史に興味持っちゃうよね。こんなん書かれたら。

暗号学園のいろは

東洲斎の尊厳を守るために濃姫に勝負を仕掛けるいろは。

こういう人情家気質の主人公は読んでいて気持ちがいいね。(作品によっては置いていかれたりもするが)

初めて出題側と立ついろは。
そういえば解読だけじゃなくて、暗号を制作する力も必要になのかと思い出した。

そういえば毎週作中の暗号を本気で解こうとしている読者はいるのだろうか。

一ノ瀬家の大罪

実は記憶を一部取り戻していた母親。

ジャンクフードを大量に食べる過食症のような衝動は、夫のことを理解しようと努めた行動原理だったのかもしれない。

新パパの正体も知っているようだが、そうなると余計に今後また記憶をリセットされたりしてしまいそうで不穏だ。
しかし全部バラすと脅されて引き下がるあたり、そこまで強制的に記憶をリセットしたりするほどではないのだろうか…

彼らが家族でいるためには真相を知らない方がいいと言う新パパ。
けれど旧パパは「なぜ知ろうとしなかったのか?」といっていたように知る必要があるかのような目線もあるようだ。

あの事故の真相は、やはり旧パパが関わっているのだろうか?

前も同じように浮気先に出向いたのに、なぜ解決できなかったのか。来週が楽しみだ。

人造人間100

人造人間との関係はあくまで"利害関係の一致"でしかないということを思い知らされたあしび。

100号との信頼関係がどんどん築かれていく物語かと思ったが、今回の話であしびは「人造人間を信用しない」といった方向に決意を固める。

バディものとしては珍しい展開で、なんだかワクワクしてきた。

夜桜さんちの大作戦

旦の目的が明かされたが、両親の作戦というのは一体なんなのか。

次号で百からの手紙でそれが明かされそうだ。

少しテンポが悪くてもどかしい気がするが、ここから最終決戦のようなので、我慢して読んでいきたい。

イチゴーキ!操縦中

びっくりした。3年生になった。

来週終わるのか?????

自分が本作にハマっていないが故に、これがギャグなのか、それと単に打ち切りの準備が万端なのかわからない。

ギンカとリューナ

この作品、いろんな風呂敷をどんどん広げていっているけれども、むちゃくちゃゆっくり話が進むから不安になるな。

これ20巻くらい描く気満々の広げ方じゃないですか…???

感情の落差が魔力を生むという初出しの設定だが、なんだか『魔法少女まどか☆マギカ』を思い出した。

なんか雰囲気的には6話とか8話あたりでやりそうな話を22話でやっているのがずっと心配だ。

大東京鬼嫁伝

愛火奪還編スタート。

本編も打ち切られそうな予感がプンプンしているが、異界に行って話が盛り上がるのだろうか。

そういえば『BLEACH』はソウルソサエティに行きルキアを奪還する流れになってから本格的に面白くなってきた印象があるが、本作はそれと同じようになるのだろうか…?

そもそも女の子キャラガチャ漫画とバトル漫画を比べるのもおかしい気もするが、本格的にバトル漫画に移行するかと思ったらほのぼの日常に戻ったり、あまり舵取りの意図がわからないのも大きな不安感の原因な気がする。

影と主

歴史物の読み切り。

影からの登場シーンがむちゃくちゃかっこよかったです。

PPPPPP

ここまであまりはっきり書いていなかったけれど、やっぱり私は本作の面白さがよくわからないままでいる。

馬鹿でかいコマに馬鹿でかい吹き出し。
見開きの絵をよく使うけれど魅せる絵柄というような印象もなく、あまり効果的じゃない気がしてしまう…

「天才」とか「才能」とか「表現力」みたいな描写がむちゃくちゃ多いのに、それぞれに全然説得力を感じられないので毎週困惑しっぱなしだ。

連載開始当初は少し話題になっていたような気がするのだが、初めの方は面白かったのだろうか…?
そして最初から呼んでいる人たちは最近の流れも面白く読めているのだろうか…?

意味深風な描写が多いのに核心は描かないような印象なので、もし後者の人もたくさんいるのであれば、しっかり読んでみたい気もする。

わからんすぎて面白くないというよりも、「謎の漫画」という印象だ。

高校生家族

完結してしまった…!

結構毎週楽しみにしていたので少し寂しいが、今のジャンプはギャグ漫画枠が割と多いので、これだけ長いこと続いていただけでもすごいことだと思う。

このしゃらくささが完全に癖になってしまっていたので、いつも悔しいなと思いながら笑ってしまう作品だった。

妙に爽やかで鼻につく感じも本作らしい面白さでよかった。

お疲れ様です!

まとめ

今週はヒロアカのアツさが抜群によかった。

みんなが待ち望んでいた展開を予想以上の最高の状態で見せてくれる漫画は本当にいいですね。

新連載勢たちの中では私は『一ノ瀬家〜』と『人造人間100』がお気に入りだ。

『一ノ瀬家〜』は2回目の事故からさらにミステリー的なワクワクが増してきて不穏ながらワクワクしてしまう。
『人造人間100』も新しい形でのバディものとして、どんどん面白くなっていきそうなのでとても期待しながら毎週読んでいる。

逆に『暗号学園〜』は西尾維新らしく話の進みの遅さが目立ってきた。
リポグラム対決が始まる前はむちゃくちゃワクワクしたのだけれども、作中で引用されていたように『幽遊白書』のような緊張感のあるバトルを想像していたため、長文ゴリ押し羅列系で来られて少し肩透かしを喰らってしまったのも大きいかもしれない。

『高校生家族』が急に完結してしまいびっくりしたが、春ごろの時期には新連載もまた始まると思うと、ここから他の作品も完結していったりする時期なのかもしれない…

『PPPPPP』『ギンカとリューナ』『大東京鬼嫁伝』『イチゴーキ!操縦中』あたりは正直いつ終わってもおかしくないな…と思いながら見守っているので、次号からはそういったヒリヒリ感も楽しみながら読んでいきたいと思う。

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