漫才

[M-1グランプリ2002]ますだおかだ -ネタ書き起こし/審査/振り返り-

2023年3月7日

M-1グランプリ2002

2組目

ますだおかだ

ネタ

増田
「僕らも今年の4月から東京引っ越してきまして、まず感動したのがマツキヨ」

岡田
「まあまあ、大阪あまりないからね」

増田
「でもね、CMは見たことあるんですよ」

岡田
「マツモトキヨシ♪」

増田
「そうそう、あれも大阪で放送するんやったら大阪風にアレンジしてほしいね」

岡田
「何?大阪風って」

増田
「(西川きよしのモノマネで)マツモトキヨシでございます〜!」

岡田
「西川きよしやそれ。きよし師匠や」

増田
「目薬いかがですか〜!」

岡田
「目薬て」

増田
「目薬1.5Lです〜!」

岡田
「いや多い!師匠多いよ!」

増田
(隣から人を連れてくるような仕草)「なんでも欲しがるヘレンです〜!」

岡田
「マミちゃんや、あれは!」
「ヘレンさん関係ないがな」

増田
「そのくらい変えてほしいくらいですよ」

岡田
「変えすぎや!」

増田
「あとねあれも変えてほしいね。カツラのCMの電話番号」
「2323、フサフサとかね」

岡田
「フサフサや」

増田
「9696、黒々とかね」

岡田
「クログロですよ」

増田
「嫌味でしょ、あれ」

岡田
「まあまあ考えてみたら嫌味か」

増田
「それやったらもう2626とかね」

岡田
「2626?」

増田
「ツルツルとか」

岡田
「いやあかんがな」

増田
「8080、バレバレ」

岡田
「もっとあかんがな」

増田
「お申し込みは、バレバレ!」

岡田
「いらんわそんなん!そんなカツラいらん!」

増田
「みんなも、取ってみほ?」

岡田
「取ってみほやない!バレたないねん」

増田
「でもそれくらい変えてほしい」

岡田
「それやったら8071、"バレない"のが綺麗よ、そんなもん」

増田
「…え?今滑った?」

岡田
「いや滑ってない、感心してんのみんな」

増田
「(岡田の服を指して)この衣装滑ってんちゃう?」

岡田
「滑ってへんわ!」

増田
「演歌歌手?」

岡田
「ズンドコきよし♪ってやらすな」

増田
「やっぱり滑りました」

岡田
「やかましい!」
「カツラの人のフォローやろ、フォロー!」

増田
「まあ最近多いですからね」
「あと結構多いのが、整形している人!」

岡田
「今はやりのプチ整形ね」

増田
「あれはちょっとやってみたいけどね」

岡田
「どないすんの」

増田
「完璧にするよ」

岡田
「どこすんの」

増田
「キムタクのような輪郭でね、反町のような目、そんで小堺さんみたいな鼻」

岡田
「台無しやないか」
「それつけたら台無しや」

増田
「そんで川平慈英のようなテンションで」

岡田
「高すぎるわ!」

増田
「サァーーーーー!」

岡田
「テンションを整形ってどういうこと?」

増田
「あと市原悦子のような好奇心ね」(襖の隙間を覗くような仕草)

岡田
「いやあるけど!」
「あれはドラマ上の話や!」

増田
「あとはマチャアキのような器用さね」

岡田
「まあ確かに器用ですよ。『チューボーですよ』でもすごい」

増田
「でも『チューボーですよ』ってあれ、スタジオですよ」

岡田
「わかっとるわ!」

増田
「多分…」

岡田
「多分やない!完全にスタジオやあれは」

増田
「あと『ごはんですよ』ってあれ海苔ですよ?」

岡田
「分かってんねん」
「マチャアキの器用さと『ごはんですよ』は関係あれへん」

増田
「あとなかやまきんに君のようなファッションセンスね」

岡田
「裸やろ!裸かタンクトップやで」

増田
「あとえなりかずきのような若さね!」

岡田
「老けとるやろ!ああ見えて18や、まだあれは」

増田
「長嶋監督のようなドラえもんね」

岡田
「いや関係あらへん」

増田
「(長嶋監督を真似て)のび太くぅ〜ん!」

岡田
「いや気持ち悪い!」

増田
「ねえねえ長嶋監督、大変だ!なんか出してくれよ」
「タララタッタタ〜♪」
「代打元木〜!」

岡田
「便利な道具だせよ」

増田
「あと尾崎豊のような車掌ね」

岡田
「車掌って関係ないがな」

増田
「次は、薄汚れた新宿〜」

岡田
「普通にいえ!」

増田
「大人のための赤坂〜」

岡田
「いらんねん、その前のやつ」

増田
「自由はあるのか、自由が丘〜」

岡田
「おもんないねん!」
「整形関係ないがなお前!」

増田
「いやでもこんだけ整形したら出来上がるんですよ」

岡田
「何がや」

増田
「(岡田を指して)こんな男が」

岡田
「もうええわ!」

審査

会場審査員

立川 談志80点
中田 カウス95点
島田 洋七96点
ラサール石井90点
大竹 まこと92点
松本 人志70点
島田 紳助89点

総得点

612点

振り返り

去年から続いて、ますだおかだも決勝に進出している。

前年のネタから、今回はより岡田をいじっていくスタイルが前に出てきている。

滑り芸というスタイルをわかりやすく増田が提示して、笑いやすい場を整えているのがスマートだ。

プチ整形の流れから畳み掛けるテンポの良さは、のち漫才界に出てくるハライチを彷彿させる。

ボケの一つ一つはベタな印象があるが、それを岡田の大げさなツッコミで上回り、そして増田が冷たくあしらうという流れまでがセットでますだおかだの笑いになっている感じがして好きだ。

一発で笑える斬新なボケや的確なツッコミをバシバシ決めていく漫才も最近は多くて「芸人すげ〜」となるけども、こういったコンボで一つの笑いを決めてくる漫才もコンビとしてかっこいいなと思う。

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